we were in the kitchen
このコラボレーションは、ホワイト・ラインズがシステム・オブ・カルチャーに声をかけたところからスタートした。彼らの制作してきたイメージにまつわる考察に、私たちは興味があったからだ。そして議論の基点にあったのはいつも、メンバーの杉崎の研究テーマでもある「参照」についてだった。
建築とはいつも何かとの参照関係にある。柱や屋根といった建築に内在する要素どうしの関係から、周辺環境や過去の建築作品など、建築に外在するものとの関係まで、さまざまな事物との関係のなかで建築はかたちづくられる。そうして建築家は、かたちや色、スケールを横断しながら、建築を設計している。
写真もまた被写体や構図が内在する要素として参照の対象になろう。そして今回のコラボレーションそのものも、写真(家)とのイメージにまつわる参照を、避けては通れないし、むしろわれわれはそれをテーマにしたい。
そうこうしているうちに、参照の対象は互いの領域に及んでいった。すなわち、建築(家)は写真(家)そのものを参照する。写真(家)は建築(家)そのものを参照する。相互参照の円環を通じて、イメージが生成されていった。
以下が今回の展示案である。
システム・オブ・カルチャーの作品に、キッチンをテーマにしたものがあった。われわれはそのイメージを参照点とし、被写体の図面化・整理を行い、それに基づき、キッチンを敷地とする3つの建築を設計し、その模型を再度キッチンに配置して撮影をおこなった。その記録(再・図面化)までのプロセスを今回はケージ・ギャラリーの2つのショーウィンドウを用いて展示する。
(w/100-1-1000)
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CAGE GALLERY は、2025年8月8日(金) より、w/(ホワイト・ラインズ)とsystem of culture(システム・オブ・カルチャー)による「we were in the kitchen」を開催します。
ホワイト・ラインズは、建築家の寺田慎平と杉崎広空による建築レーベルです。空間の設計にとどまらず、その周辺、あるいは前後に存在するメディア、イメージ、リレーションのあり方を模索してきました。
システム・オブ・カルチャーは、現代社会に溢れる多様な表象の波に乗るように、イメージを巧みに、そして軽やかに操る写真作品を制作しています。
本展「we were in the kitchen」は、ホワイト・ラインズとシステム・オブ・カルチャーのコラボレーションにより実現しました。彼らの言う「参照」というキーワードは、建築がそれ自体を伝達するために用いられるさまざまなメディア(図面、模型、写真、テキスト等)と実際の建築物との間に生まれる視覚的な対応関係と理解することができます。その関係性には、常に変換の力学が作用しているでしょう。本展は、建築と写真が交差する地点を通し、「イメージ」の見方の可能性を提示する、ひとつの試みと捉えることができます。
ホワイト・ラインズとシステム・オブ・カルチャーによる本展を、この機会にぜひご覧ください。
Exhibition
we were in the kitchen
w/、system of culture
会期: 2025年8月8日(金) – 9月7日(日)
点灯時間: 11:00 – 20:00
会場: CAGE GALLERY
ハンドアウト:ギャラリー向かいのHender Scheme「スキマ」内
Schedule
*会期中展示入れ替え
1部:8月8日(金) – 8月22日(金)
2部:8月23日(土) – 9月7日(日)
w//(100-1-1000)
2023年設立の建築レーベル。建築家とのコラボレーション、そしてクライアントや施工者とのコミュニケーションによってうまれていく実空間にとどまらず、図面や写真、グラフィックやブックレットといったドキュメンテーションを通じたポスト・プロダクションをも含めた空間提案を目指し、活動を始める。3次元空間が最も贅沢なイメージなのではないかという仮説のもと、都市 – 建築といった空間 – オブジェクトの設計のみでなく、デリシャスなイメージとデッドパンなディテールをお届けしたいと考えている。
主なプロジェクトに「w/005 SM」(2024)、「w/006 TH」(2024)など。
主なテキストに「ドナルド・ジャッドと窓」(寺田慎平、窓研究所、2024)、「最大公約数としての色彩」(杉崎広空、建築雑誌、2025)など。
wlllines.net
system of culture
2017年に活動をスタート。これまでソーシャルメディア上に氾濫する画像データ、絵画や映画などをはじめとした膨大な量のコンテンツを参照、そこから得られるイメージおよび理論などを基に「イメージの変換」をした写真作品を制作/発表してきました。ネットミームやAI画像生成から伝統的な静物画、また自身の過去の記憶の一場面までをも一つのイメージとして等価的に扱い、それらを元にして新しいイメージへと変換された作品は、全て恣意的に構築をされているにもかかわらず、一見すると日常生活の一コマのような生活感を漂わせます。
主な受賞に2021年「JAPAN PHOTO AWARD 2021」Patricia Karallis賞、2022年「VOCA展」入選。主な展示に2022年「Exhibit 4」CALM & PUNK GALLERY、2024年「Exhibit 6」parcel。2025年11月に「Exhibit 8」MAHO KUBOTAにて個展開催予定。
https://systemofculture.com/